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2021年1月8日

2020年11月7日に寺田倉庫にて公開最終審査会が行われ、最優秀賞以下の受賞者が決定しました。
今年はコロナ禍の影響で無観客、オンライン配信での開催となりましたが、全国各地の素晴らしい取り組みが披露され、「こうした人々の活動を応援したい」というAWARDの主旨を今年も実現することができました。応募者・協賛者はじめ関係者の皆様に御礼申し上げます。
結果、講評、アーカイブ動画を掲載しましたのでご覧ください。

2020年11月2日

「LOCAL REPUBLIC AWARD 2020」一次審査の結果、12組が通過となりました。
今年も熱のこもった素晴らしい応募をいただき、誠にありがとうございました。
最終審査は、以下の通りオンライン公開を予定しております。
皆様、当AWARDの特徴でもある白熱の公開審査の様子をぜひご覧ください。

LOCAL REPUBLIC AWARD 2020最終公開審査会

日時:2020年11月7日(土)13:00〜18:30

審査形式:一次審査通過12組のプレゼン・公開審査
公開方法:建築倉庫ミュージアム公式YouTubeチャンネルにて無料オンライン配信
https://www.youtube.com/c/archidepotmuseum
*先日のシンポジウムや審査委員長・山本理顕インタビューなども配信されておりますので併せてご覧ください

一次審査通過プロジェクト(応募順):

<本庄西の現場>
小さなクリエイティブが集まる地域の新たな拠点づくり

株式会社OSTR/太田翔・武井良祐

<BONUS TRACK>
下北沢の街並みを引き継ぐ職住一体、新築の商店街

小田急電鉄/橋本崇・向井隆昭
散歩社/小野 裕之・内沼 晋太郎
ツバメアーキテクツ/千葉元生・西川日満里・山道拓人

<すずらん通りリノベーションプロジェクト>
商業に依存しない「職住商」混在による拠点整備の実践

冨田浩志
株式会社リトルデザイン/佐藤あさみ
株式会社オブザボックス/追沼翼
株式会社デイアンド/追沼翼・北嶋孝祐

<SANDO BY WEMON PROJECTS>
寺町・大田区池上でゆるやかな変化を起こすカフェ/マルチユースインフォメーションセンター

SANDO BY WEMON PROJECTS/小田桐 奨・中嶋 哲矢・敷浪 一哉
大田区/大黒 洋平
東急株式会社/大森 文彦

<向こう三軒両隣〈既存商店街機能×宿場町文化〉>
ここにしか無い日常の風景を未来に繋ぐ ~都市における経済優先から地域文化価値優先へ~

株式会社向こう三軒両隣/永瀬賢三・牛山友広・渡部健・藤井克昌・高橋正典

<東久留米タルキプロジェクト>
農・本・人を地域経済でつむぐDIYによる点的拠点群

奈良山園/野崎林太郎
IN STUDIO/小笹泉・奥村直子
上田真理
家入杏

<くまの就労支援センター ヨリドコ>
熊野と近畿の交流 障がいや不登校、ひきこもりなど”困り感”を抱える若者を支援する場をつくる

多田正治アトリエ/多田正治
NPO法人ぷろぼのくまの/柴田哲哉

<花水木ノ庭>
花水木通りを引き込み、店舗、シェアスペースを併設した4住戸の長屋

dot studio 一級建築士事務所/沼俊之・上野宏岳・増山武

<SAMPO PLAYHOUSE>
流動する狩猟採集的共同体の家

西脇 英里雄・塩浦 一彗・村上 大陸

<日貫一日プロジェクト>
1000年続く小さな町で、泊まり、関わり、地域と来訪者をつなぐ小さな経済圏を目指して

UMA/design farm/原田祐馬・西野亮介・髙橋めぐみ
dot architects/家成俊勝・土井亘・寺田英史
アトリエ縁/清水徹
加藤正基
一般社団法人弥禮

<シェア街>
リアルとオンラインでつながる

株式会社Little Japan/柚木理雄・青蜂ユキ
Soft. Guest house/大塚誠也
ヤドカリ夫婦・アトリエヤドカリノアソビ/横山北斗・横山遊
ステラエックス株式会社/平井威充
屋久島サウスビレッジ・屋久島ユースホステル/阪根充

<藤棚/野毛山ミーティング>
地域の担い手が育つまち

永田 賢一郎/YONG architecture studio

2020年9月11日

シンポジウムを開催します。

昨年度最優秀賞の舞台である真鶴には、「美の基準」で知られるまちづくり条例があります。その制定を支援された五十嵐敬喜氏を招き、基調講演・パネルディスカッションを行います。今年はコロナ感染対策のためオンラインによる配信となりますので、皆様是非ご覧ください。

「美の基準」とLOCAL REPUBLIC AWARD

日時:2020年9月27日(日)13:30〜16:00

登壇者(敬称略):
五十嵐敬喜(弁護士・法政大学名誉教授)
LRA2019最優秀賞受賞者/川口瞬・
來住友美(真鶴出版)、
冨永美保(トミトアーキテクチャ)・
伊藤孝仁(AMP/PAM、元トミトアーキテクチャ)
LRA2020審査員/山本理顕、北山恒、
陣内秀信、ジョン・ムーア、大西麻貴

内容:
第一部
審査委員長(山本理顕)挨拶
LOCAL REPUBLIC AWARDとは
基調講演(五十嵐敬喜)

第二部
LRA2019最優秀賞受賞者プレゼンテーション
パネルディスカッション

公開方法:建築倉庫ミュージアム公式YouTubeチャンネルにて無料オンライン配信
https://www.youtube.com/c/archidepotmuseum

2020年8月27日

「LOCAL REPUBLIC AWARD 2020」を開催いたします。

コロナ禍によって2020年の上半期はすっかりと日常が様変わりしてしまいました。

家ごもりの中で、皆さんも様々な想いを馳せたことでしょう。実行委員会一同としては、このような状況こそが、LRAの理念に沿った新たな日常になり得るのではないか、そんな風に考えました。長距離の移動を最小限にし、各地域がそれぞれの地の利、循環をもって豊かな社会圏を築く、それこそがLRAの目指すところです。

昨年開催した第2回では、応募数こそ第一回に比べて減った43作品だったものの、単なる空間(建築)提示や、単なる企画に終始する作品は少なく、どちらをも目指した極めてレベルの高い作品が揃いました。LRAの想いが多くの方々と共有でき始めていることを実感しました。

近代以前の社会においては、目の届く範囲、手の届く範囲で相互に助け合う事が当たり前でした。主旨文にあるような、自分や家族のためだけではなく地域と共存できる住み方は、私たちの本来あるべき姿ではないでしょうか。

3年目の今年も、グローバルやマスの台頭により現代社会で失われつつある「LOCAL REPUBLIC」の概念を持ち、未来に向けて勇気と理想を持って活動しているプロジェクトを応援致します。

是非このAWARDに応募して、次世代の「新たな日常」の先導役になって欲しいと切に願います。

LOCAL REPUBLIC AWARD
実行委員
実行委員長田井幹夫
実行委員蜂屋景二・日野雅司・
仲俊治・玄間博己

主旨

COVID-19は、世界中で、濃密なコミュニティーを媒介にして感染が広がって行った。一方、現在の日本では、毎年のように様々な自然災害にみまわれている。そこでもっとも傷つけられているのはコミュニティーである。そして、その災害から立ち直るのも豊かなコミュニティの力による。いま改めて我々はコミュニティーの力について問いかけられている。コミュニティの力とはお互いに助け合う力である。

「お互いに助け合う」そのような住み方ができないだろうか。もしそんなことが可能だとしたら、「一つの住宅に一つの家族が住む」という従来までの住み方とは決定的に異なる住み方を考案する必要がある。「1住宅=1家族」という住み方は、そこに住む家族のプライバシー、その内側の幸福を大切にするためには良くできた住宅の形式だが、それがいくつも集まってお互いに助け合うようなコミュニティーをつくることはできない。
私たちは「1住宅=1家族」に代わる新たな住み方を提案してほしいと切に願っている。いや、すでにそのような生活の仕方を実現している人たちがいる。勇気を持って行動しているそうした人たちに出会いたいと思う。そしてその勇気を多くの人と分かち合える手伝いをしたいと思う。住むことは単に住宅の内側に住むという意味ではない。地域社会の人々と共に住むという意味である。そのためには、たとえばエネルギーの生産システムと消費のシステムとを見直すことである。遠いプラントから送られる電気エネルギーはなく、地域固有の生産方法と効率的な消費システムによって、エネルギーの地産地消が実現されるはずである。あるいはゴミ、あるいは交通システム、そうしたインフラと一緒に住み方を考えることが、地域社会の人々の助け合いの活動を活性化させるはずである。
そして最も重要なのは経済である。「1住宅=1家族」は単なる消費の単位でしかない。「1住宅=1家族」には経済活動が組み込まれていない。
どんなに小さくてもいいから生業(なりわい)と一緒に住む場所を考える。それは単に利潤のためだけではなく、それだけで地域社会の人々の生活と深く関わるようになるはずである。
前回最優秀賞の「泊まれる出版社・真鶴出版2号店」の活動は、観光客の人々と地元の人々とをつなぐ正にその実践であった。周辺に開かれたこの建築が一つできただけで、真鶴の地形や自然環境やコミュニティーがいかに魅力的か、それが分かる。そして、単なるアパートを職住一体型の住まい方が実現するように造り替えることで、なんでもない駐車場が地域の人々が集まる広場になってしまうという離れ業を演じてくれたのが優秀賞の「欅の音terrace」である。
こうした建築空間は、私たちの未来の住まいのいわばモデルである。こうした人々の活動を応援したい、それが「LOCAL REPUBLIC AWARD」の主旨である。

審査委員長山本理顕

LOCAL REPUBLIC AWARD 2020
募集/開催要項

審査員

<審査員紹介> 2020年8月時点

山本理顕(審査委員長)

建築家・名古屋造形大学学長。
初期の住宅から住居の集合形式を主題にした建築作品で、
日本の建築界をリードする。
Y-GSAでは”地域社会圏”をテーマにしたスタジオ教育を行い、
『地域社会圏モデル』『地域社会圏主義』等の著書により
コミュニティ機能をもつ現代都市を提唱する。

北山恒

建築家、法政大学教授、横浜国立大学名誉教授。
日本建築学会作品賞、ARCASIA 建築賞ゴールドメダルなど数々の実績に加え、
横浜市都心臨海部・ インナーハーバー整備構想、横浜駅地区大改造計画への
参画など街づくりにも精通する。

陣内秀信

建築史家・法政大学特任教授。アマルフィ名誉市民。
ヴェネツィアを始めとするイタリアからイスラム圏を含む地中海世界、
江戸・東京の建築・都市空間を調査・研究。
『東京の空間人類学』を代表に数多くの著書、講演・テレビ出演を通じて
都市の魅力を伝える。

ジョン・ムーア

大手広告会社、パタゴニア日本支社長を経て、
各地域に残された原種の種を守る、一般社団法人SEEDS OF LIFEを設立。
自らも農業やガーデンデザインも行いながら、様々な地域で種から持続可能な
農業と新しい経済システムを提案する社会起業家として活動中。

大西麻貴

建築家、横浜国立大学客員准教授
共同設計者の百田有希と共に、住宅やインスタレーションから公共建築まで、
幅広い規模の建築プロジェクトを手掛ける。公共建築のプロセスにおいては、
対話を重視し、建物を作ることを通してまちづくり全体を考える姿勢で取り組む。
JIA新人賞、建築学会作品選奨など受賞多数。

応募対象

『生活圏と経済圏が混在してコミュニティが成り立つ“LOCAL REPUBLIC”を体現するもの』

  • ・住宅、商業建築、商店街、街全体など対象物を問わない
  • ・現に活動しているものを対象とし、イメージ、アイデア段階のものは対象としない

審査基準

  • ・自治的な活動が行われているか
  • ・経済的な活動が行われているか
  • ・活動自体に持続性があるか
  • ・それらが美しい空間として表現されているか

選考方法

一次審査 書類選考
最終審査 一次審査通過者のプレゼンによる公開審査会

提出資料

A3横一枚(応募フォーム内ストレージにて提出)

日程

2020年

8月27日 募集開始
9月27日 シンポジウム
10月18日 応募締め切り
10月25日 一次審査
11月7日 最終公開審査会

賞金

最優秀賞 ¥2,000,000
優秀賞 ¥200,000 × 2点
特別賞 ¥50,000 × 数点

開催

主催 LOCAL REPUBLIC AWARD実行委員会
一般社団法人地域社会圏研究所
特別協賛 寺田倉庫株式会社
一般財団法人首都圏不燃建築公社
協賛 戸田建設株式会社 横浜支店
協力 建築倉庫ミュージアム
事務局連絡先 info@localrepublic.jp